愛車を維持していく上で、避けては通れないのが「車検」や「故障修理」にかかる費用です。特に、車検の請求書を見て「思ったより高額で、今すぐには払えない…」と焦ったり、突然のエンジントラブルで予期せぬ修理費用が発生したりと、車関連の出費は家計に大きな影響を与えます。
しかし、車検切れのまま公道を走ることは法律で禁じられていますし、安全に関わる修理を先延ばしにするのは大変危険です。この記事では、こうした車関連の急な出費に直面した際に、どうすれば賢く乗り切ることができるのか、具体的な方法を解説します。
なぜ車の維持費は急に高額になるのか
車の出費が計画通りにいかないのには理由があります。まず車検は、自賠責保険料や自動車重量税といった法定費用だけでも数万円かかりますが、それに加えて、検査に合格するために必要な消耗部品の交換費用が上乗せされることで、請求額が膨らみます。タイヤやバッテリー、ブレーキパッドなどが寿命を迎えるタイミングと重なると、合計金額は10万円、20万円を超えることも珍しくありません。また、車の故障は突然やってきます。特にエアコンやエンジン、トランスミッションといった主要部分の修理は、高額になりがちな代表例です。
支払いを乗り切るための具体的な選択肢
手元の現金だけでは足りない時、どのような選択肢があるのでしょうか。それぞれの特徴を理解し、ご自身の状況に合った方法を選びましょう。
整備工場やディーラーのローンを利用する
多くのディーラーや大手の整備工場では、信販会社と提携した独自のローンや支払いプランを用意しています。その場で手続きができるため、手間が少ないのが大きなメリットです。ただし、利用するには信販会社の審査を通過する必要があり、金利なども含めた最終的な支払い総額がいくらになるのか、契約前によく確認することが大切です。
クレジットカードの分割払いやリボ払い
クレジットカードでの支払いに対応している工場であれば、分割払いやリボ払いを利用するのも一つの手です。新たな申し込みや審査が不要で、手持ちのカードの利用可能枠の範囲内ですぐに支払いを済ませることができます。ただし、特にリボ払いは、月々の支払額を低く抑えられる一方で、手数料が高く、返済が長期化しやすいという側面も理解しておく必要があります。
まとまった現金を調達して一括で支払う
ローンや分割払いがお店に限定されるのに対し、自分でまとまった現金を用意して一括で支払う、という方法もあります。このアプローチの利点は、支払先を選ばないこと、そして現金払いを条件に整備工場と価格交渉がしやすくなる可能性があることです。問題は、その現金をどうやって調達するかですが、ご自身の車そのものを活用する方法があります。
具体的には、愛車の現在の価値を担保として資金を借り入れる「車担保融資」というサービスです。この方法なら、車検や修理が必要な車であっても、その価値を専門家が正しく査定し、必要な資金を迅速に調達できる可能性があります。修理代金を現金で支払い、その後は計画的に返済していくという、スマートな資金繰りが可能になります。
どの方法を選ぶべきか？状況別の考え方
どの方法が最適かは、必要な金額やご自身の信用状況によって異なります。数万円程度の追加費用であればクレジットカードの分割払い、高額ではあるものの懇意にしているディーラーで修理するならディーラーローンが便利でしょう。一方で、クレジットカードの限度額が足りない、審査に不安がある、あるいは現金で支払ってしまいたい、といった場合には、まとまった資金を別に調達する方法が有効な選択肢となります。
まとめ：計画的な対応で愛車に乗り続けよう
車検代や修理費用が払えないという事態は、誰にでも起こりうるピンチです。しかし、見て見ぬふりをして車を放置すれば、さらに大きなトラブルに繋がりかねません。慌てずに、まずはいくら必要なのかを正確に把握し、今回ご紹介したような様々な選択肢を比較検討してみてください。ご自身の状況に合った計画的な対応をすることで、金銭的な課題を乗り越え、これからも安心して愛車に乗り続けることができるはずです。
